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騒音がオープンローターの課題 - NASAの結論 [テクノロジー・整備]

NASAの研究者によると、オープンローターエンジンが進化すれば旅客機の燃費はさらに良くなるが、騒音の問題がまだ解決できていない、という。
NASAのグレン研究センターが昨年10月に2年間にわたる"現代版"オープンローターエンジンのフィジビリティスタディを終えた。研究の成果は今後まとめられるが、今のところNASAは2つの重要な結論を発表している。
この研究で、オープンローターを搭載した機体はギアードターボファンを装備した機体に比べ、9%燃費がいい、とNASAのウィリアム・ハラー分析官がアメリカ航空宇宙学会の第50回科学会議で発表した。同じ研究でハラー氏は、オープンローターはギアードターボファンに比べると騒音が12デシベルも高いことも示した。
NASAの研究は162名を乗せた2機のMD-90を巡航速度マッハ0.78で3,250nm飛行させ比較したもの。このオープンローターエンジンはPusher仕様で取り付けられた。
NASAはまだすべての結果を公表していないが、今回の2機の騒音の違いでオープンローター技術への熱に水を差す可能性がある。
ゼネラルエレクトリック社は、最新技術によってこのような推進システムが、騒音があまり大きくなることなく、高い燃料効率を達成することができるかもしれないとしてオープンローター構想を2007年に復活させている。
NASAは亜音速固定翼計画の中でこの研究を始め、2025年以降に就航するより静かでより効率のよい民間機の新たなブレークスルーとなるような技術を探究し、開発しようとしている。
(1/11 FlightGlobal)

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A320ハードランディングの後、点検をせずに就航 [テクノロジー・整備]

スペインのアゾレス地方で、地上整備員がデータ収集を怠ったためにハードランディングをしたエアバスA320が構造部の不具合を抱えたまま飛行していたことが判明した。
ポンタデルガーダ空港に着陸した後、SATA航空の機長が地上整備員にハードランディングの可能性を示唆した。しかしポルトガルの調査機関GPIAAによると、データマネジメントユニットからの荷重レポートを分析したところ、この情報を「確認できなかった。」といい、「ごく一時的なものだと思った。」という。
このインシデントに対する最終報告の中でGPIAAは、この機体は製造後2カ月で533時間しか運航していないが、滑走路30で過降下のため2.13gで接地した。それからバウンドして3.6mまで上がった後、4.86gでたたきつけられた。2.6gより大きな場合がハードランドに区分される。
荷重レポートには衝撃の強さと垂直加速度の限界値が表示される。しかし時間が遅かったため、技術部門は勤務を終えており、このレポートを判読する相談相手がいなかった。パイロットと整備員はこのA320の外観を点検したが、異常は見られず、この事象は整備記録に記載されなかった。
「荷重レポートの内容が理解できなかった結果、表示されたデータが誤りだと結論づけた」とGPIAAは報告している。機体はリスボンに戻ったが、そこでの技術者による2回目の点検でも荷重レポートを分析することができなかったという。
次のフライトが差し迫っていたため、レポートは解読されないまま、6便を飛び、A整備で両側のウイングカバーボックスの損傷とメインギアタイヤに圧縮損傷が発見された。
その後、この機体で特別点検が実施された。根本的なテストを実施するため、両方の脚とタイヤが交換され、機体は8月4日のインシデントから4か月後の2009年11月30日に運航を再開した。
GPIAAによると、整備士は資格をもっていたが、整備マニュアルに定められた対応を行なわなかったといい、SATAはすべての整備士に荷重レポートデータを判読する訓練を追加したという。
A320の飛行制御ロジックに従い、2回目のバウンドの際にスラストレバーが戻されるとスポイラーが作動して揚力が落ち、2回目の衝撃が大きくなった。
エアバスはバウンドしたときはゴーアラウンドすることを推奨しているが、2010年にパイロットの負荷を軽減するためにスポイラーの制御ロジックの変更を始めた。
SEC120とよばれるこの改修では、最初に接地した際にスラストレバーを引き戻さなくてもスポイラーが10°立ち上がるようにして揚力を抑え、バウンドを部分的に和らげるようにした。
この部分揚力抑制ロジックはA320の4472号機から導入されており、A330やA340用にも既に開発されている。
GPIAAによれば、もしSATAの機体に同じ様な改修がされていれば、2度目の衝撃は1.7gですんだという。
(2/18 Flightglobal)

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FAAがアメリカンイーグルとコンチネンタルに罰金を通知 [テクノロジー・整備]

2010年12月22日 Aviation Week - FAAは、整備士が正しい手順に従わなかったため連邦航空法(FAR)に違反して航空機を運航したとして、アメリカンイーグルとコンチネンタル航空にあわせて60万ドル以上もの罰金を課すことを伝えた。両社ともFAAの通知書を受け取ってから30日以内に回答する。
コンチネンタルの罰金は27万5千ドルで2機のボーイング737-900ERを違法な状態で73回定期運航させた。FAAはコンチネンタルの整備士が737の機体作業基準(AMM)に従わず、間違ったランディングギアのホイールとタイヤを2機に取り付け、2009年11月7日と11月19日にリリースした。
FAAによると、このAMMはボーイング737-700/800/900用のホイールとタイヤを、重量の重い-900ERに取り付けてはならないとしており、機材損傷や機体周辺で作業をしている人に危害が及ぶ恐れがあったと言う。
アメリカンイーグルに対する罰金は33万ドルで違反したERJ-135を12回運航させた。FAAによると、アメリカンイーグルの整備士は2008年12月18日に2機に実施された点検で、座席とひじ掛けが損傷していることを見逃し、点検の際に承認を受けた整備マニュアルに従っていなかった。FAAによると検査官が2機の機体で、離着陸の際に座席が元の位置に戻らず、ロックされていないことを発見したと言う。局検査官は同時に中央ひじ掛けが壊れてもとに戻らないのも発見した。
加えてアメリカンイーグルは、この2機のうちの1機を検査から座席とひじ掛けを修理するまでに12回運航させたという。FAAによるともう1機は必要な修理が終わるまで運航しなかったと言う。

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舵なし無人機がイギリスで飛行 [テクノロジー・整備]

イギリスの航空産業界と学術専門家のチームが無人機(UAV)を使って、操舵面の援助なしに機体を操縦するデモンストレーションを行なった。
BAEシステムズのエクリプスを使ったデーモンUAVは、9月17日に飛行中に操舵面を動かなくした状態で初めて飛行し、新しい空力循環制御システムをテストした。

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デーモンは推力方向制御機能付きの排気ノズルと翼後縁を吹き抜ける空気によって、通常フラップやエルロン、エレベータが作る空力的な揚力やモーメントを得る。
実験は、BAEとクランフィールド大学他9大学で作るFlapless Air Vehicle Integrated Industrial Research(FLAVIIR)計画が主催し、成功した。
「航空の歴史に残る瞬間だった。」とBAEのリチャード・ウィリアムズ将来製品プログラム部長は語った。
このような循環制御システムを大型旅客機に応用すると翼のサイズを小さくすることができる。通常の操舵面の作動部品を交換するより整備の費用は抑えられ、これらに多く起因する航空機の騒音低減にも寄与する。
軍用ではこの技術で、動く操舵面に合わせて成型する必要がなくなり、新たなクラスのステルス機を作ることが可能だ。
ウィリアムズ氏によるとこのような設計によって「独占体制と競争力のレベル維持ができるようになる」という。
デーモンの流体操舵は四角い排気ノズルからの空気をコアンダ表面の上下に当てて上下運動を作る。軸方向制御は翼後縁に取り付けたコアンダ表面にブリードエアを当てて行なう。層流層の状態を制御することで流体制御で離着陸時に大きな揚力や抗力を作ることもできる。
今後FLAVIIRチームはこの制御システムが飛行中ずっと十分な力を生み出し、特に翼上面の空気の流れが最小となる高迎え角でも大丈夫であることを証明することになるだろう。
デーモンは2年間の模擬飛行計画で、すべての飛行状態での性能を研究する予定だ。
(9/28 Flightglobal)

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ワンマン旅客機? [テクノロジー・整備]

欧州業界大手のタレスエアロスペースは、2030年をターゲットにした’コックピット3.0’の研究の一環としてパイロットが1名の旅客機の実現可能性について検討を始め、ブラジルのエンブライエルに応えようとしている。
「エンブライエルはパイロットが一人で飛ばすことができる機体が欲しい、と言っている。とても興味深い話だ。」とタレスエアロスペースのジョセフ・ウッソーネ民間航空機革新部長は語った。
「もちろん簡単な答えは、’そんなことはできない。忘れてくれ。'ということだ。エアバスA320やボーイング737の後継機も確実に2名の乗員がコックピットにいるはずだ。」とウッソーネ氏は言う。「だが遠い将来を見据えると、その方向に進むというのが賢いアイデアだ。装備品とシステムのサプライヤーとして、その時が来たら準備が必要だし、先手を打ってソリューションを提供する。」
加えて、「我々はオープンであり、革新的なソリューションを一番に提供するために役立つ道筋をあえて無視したくない。」
コックピット3.0プロジェクトはクルーのワークロード、複雑さ、ヒューマンエラーの元を削減するとともに、コックピットの物理的なサイズを最大化することを目的としている。これを2030年までに導入し、よりシンプルで安全、かつ訓練が容易で小さく、一名クルーも可能としたいとタレスは考えている。
「パイロットの一人は操縦に専念し、もう一人が次の便の準備や地上搭載の準備をするくらいまでワークロードを低減できると思う。」とコックピットセーフティと人間工学ヘッドのデニス・ボネット氏は語る。
「パイロットが一人になって、そのリソースで何ができるか?二人目のパイロットは機上に必要なのか、それとも地上に居ていいのか、など様々なシナリオを考えている。」という。
最初のアクションを確かめる二人目のパイロットがいないことによって安全性がどの程度落ちるのか、その一人が操縦不能になったらどうするか、航空機を操縦するスキルを持つ操縦士の訓練をどうするのか、など課題は数多く残されている。
「さまざまな分野で答えは必ずしも同じではないと思う。」と民間航空機ソリューションのジル・ミシュランVPは言う。「例えば貨物輸送での1名パイロットは旅客機より早いだろう。最終的にはマーケットが決めることになる。」
(7/7 Flightglobal)

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